【肝炎症性偽腫瘍って?】腹部画像研究会さんに参加しました

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腹部画像研究会さんに今月も参加させていただきました。

12月はお休みなので今年最後です。今年こそは読影を積極的に…と思いましたが(n回目)

今回も本当に悩ましい…血管腫のような、HCCぽいような。

今回提示して下さった症例ですが、40代男性・MASLDの方。そういう方って健診でも結構いらっしゃいません?もしHCCだったらと思うと震えます…

読影された先生も「MASLDが背景のHCCは被膜を形成しない場合もある」と仰っていたので益々分からず。

結果、病理の最終診断は【肝炎症性偽腫瘍】とのことでした。勉強になります!!

肝炎症性偽腫瘍とは

肝炎症性偽腫瘍について調べてみました。発熱や白血球の増加・CRP上昇を伴うそうです。
血液データと合わせて考えても難しい…と思いましたが、やはり悪性との鑑別は困難で肝生検必須とのこと。

肝炎症性偽腫瘍の文献

文献を調べてみるとエコー画像では転移性肝癌のように見える症例もありました。(飯島先生のお名前が✨)

Multiple Inflammatory Pseudotumors of the Liver Demonstrating Spontaneous Regression: A Case Report

炎症性偽腫瘍は肝内胆管癌に似ていると記載されている文献もあります。確かに…!

Inflammatory Pseudotumor of the Liver or Intrahepatic Cholangiocarcinoma, That’s the Question: A Review of the Literature

今回提示して下さった症例もIgG4関連の炎症が起きたのでは?と仰っていました。

IgG4 Associated Cholangitis and Hepatic Pseudoinflammatory Tumour: IgG4 Related Disease Mistaken by Neoplastic Disease

以下のような症例もあるようです。油断は禁物ですね。(原文は見つけられませんでした)

肝臓の同一結節内に炎症性偽腫瘍と肝細胞癌が同時発生した症例

肝炎症性偽腫瘍と思っていたらHCCだったという報告も

炎症性偽腫瘍様の腫瘤形成を呈した肝細胞癌の1例

まとめ

今回の症例もとても勉強になったので、是非皆さんも動画をご覧いただきたいです。

無料なので会員登録されたら過去の症例も見ることが出来ます。

解説付きなのでそれだけでも勉強になりますが、他施設さんの読影や考え方、市川先生の文面に残らない解説は本当にモチベーションが上がりますし勉強になるのでZOOM参加おすすめですよ。

1月もお休みで2・3月は過去症例の振り返りだそうです。こちらも過去症例だから…と油断してはいけません。その後分かった事など新しい情報を教えて下さいます。

しかし、超音波画像のみで「炎症性偽腫瘍じゃない?」とコメントされたお二人の先生本当にすごい…プロフェッショナルの方々に囲まれて勉強できるこちらの会は本当に貴重です。

しつこいようですが会員登録是非!

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本記事は、超音波検査士認定試験の学習・教育を目的として執筆しています。
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おのこ

サイト運営者:おのこ

本サイトにお越しいただき、ありがとうございます。
私は関東在住の臨床検査技師です。
超音波検査で全身スキャン出来るようになりたい!という気持ちから
・超音波検査士(消化器・表在・循環器・泌尿器・けんしん)
・血管診療技師
・JHRS認定心電図専門士
・乳がん検診精度管理中央機構認定技師
を取得しました。
このブログでは、超音波検査の症例や参加した学会・勉強会の感想、超音波検査士認定試験について書いています。
これから超音波検査の業務に携わる方、超音波検査士を受験される方のお役に立てれば幸いです。

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