定期的に、紹介先の施設からいただいた病理診断の結果をまとめています。
特に乳腺エコーの結果が多く、陽性検出率を算出したり
エコー画像を確認した資料を作成してエコー担当技師に伝えています。
これを続けることで技師のモチベーションが向上し、技術の向上にもつながるのを実感しています。
技師のスキルが向上すれば、より精度の高い検査を受診者様に提供できるため
患者さんにとっても大きなメリットがあります。
私自身もデータをまとめる過程で学びがあり
チーム全体の成長を見られるのは非常に嬉しいことです。
この取り組みは、技師・患者さん・私の三方にとって良い影響をもたらしていると
勝手に思っています。
新しい知識を得るためには学術集会への参加も欠かせません。
今年も「日本超音波医学会(日超医)」と「日本心エコー図学会」には参加する予定で
できれば現地での参加を希望しています。
最近はオンデマンド配信が減ってきており
例えば「日本循環器学会(日循)」は今年オンデマンド配信を行わないとのことで
今後ほかの学会も同様の流れになるのではないかと少し不安に感じています。
また、「日本乳腺甲状腺超音波医学会(JABTS)」も今年は東京で開催予定とのことで
こちらもぜひ参加したいと考えています。
昨年のJABTSの一般演題で興味深かったのは
「今後DCIS(非浸潤性乳管癌)の手術適応についてサンアントニオで結果が出るのではないか」
と座長の先生が言及されていたことでした。
その時は「さん…何?」と思い、調べてみると
「San Antonio Breast Cancer Symposium(SABCS)」のことでした。
世界には本当に多くの学会があり、その情報をキャッチアップするのは容易ではありませんね…
その後SABCSの結果について気になり調べてみたところ
JAMA(Journal of the American Medical Association)に掲載されていました。
ただ私自身は英語論文をそのまま理解できるほどの語学力がないため、翻訳サイトを駆使しながら
読んでみましたが、臨床に大きな変更・影響はない印象でした。
今は国内の情報で精一杯ですが、将来的には海外の最新情報も直接理解できるように
スキルアップしていきたいと考えています。
話を戻して、昨年のJABTSの演題では
「術前の針生検でDCISと診断された症例が、術後の病理検査で浸潤癌と診断されたケースと、術前・術後ともにDCISだったケースでは、超音波画像に違いがあったのか?」
という興味深い質問がありました。
回答としては「超音波画像には大きな違いはなく、マンモグラフィ(MMG)に違いがあった」との
ことでした。この話を聞いて、超音波検査の限界を感じるどころか
逆にさらなる可能性を感じましたよ!
今後の検査ではこうした知見も考慮しながらスキャンを行うことで
新たな発見があるかもしれません。
実際、検査の際に過去の研究やデータを意識しながら観察することで
より微細な変化や特徴を捉えられる可能性があります。
そのためには、継続的な学習と技術の向上が不可欠です。
このように日々の業務の中で得られるデータを分析し
学会や最新の研究情報と照らし合わせながら技師と共有することで
より精度の高い診断が可能になります。
これからも学びを深め、色んな技師さんと共に成長しながら、
より良い医療を提供していけるよう努力していきたいと思います。
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